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給与所得者が、自宅に太陽光発電設備を設置してその余剰電力を電力会社に売却している場合、
余剰電力の売却係る収入については所得税はどうなるでしょうか?
余剰電力の買取りは、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づき、
太陽光発電による電気が自宅において消費された電気を上回る量の発電をした際、
その上回る部分が自宅に接続されている配電線に逆流し、
これを電力会社が一定期間買い取ることとされているものです。
余剰電力の売却収入については、それを事業として行っている場合や、他に事業所得がありその付随業務として行っているような場合には事業所得に該当すると考えられますが、
給与所得者が太陽光発電設備を家事用資産として使用しその余剰電力を売却しているような場合には、
雑所得に該当します。
なお減価償却費の計算上、太陽光発電設備は太陽電池モジュール、
パワーコンディショナーなどが一体となって発電・送電等を行う自家発電設備であることから、
一般に「機械装置」に分類されると考えられますので、
その耐用年数は、減価償却資産の耐用年数等に関する省令別表第二の
「55 前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの」の
「その他の設備」の「主として金属製のもの」に該当し、17年となります。
また必要経費に算入する減価償却費の額は、発電量のうちに売却した電力量の占める割合を業務用割合として計算した金額となります。
(注)一般家庭で行われる太陽光発電であっても、平成24年7月以降、
一定規模以上の太陽光発電設備により発電が行われる場合には、
その送電された電気の全量について電力会社に売却することが可能とされています(全量売電)。
給与所得者がこの全量売電を行っている場合の売電収入も、上記と同様に、
それが事業として行われている場合を除き、雑所得に該当する事となります。