資金繰りの関係で給与の支給を延ばす事があるかと思います。
その場合の源泉徴収はどうしたらいいのでしょうか?
所得税法183条では、
『給与等の支払をする者は、その支払いの際、その給与等について所得税を徴収し・・・』
と規定されています。
従って、まだ支払をしていなければ源泉徴収の必要はなく、未払いの給与を実際に支払う時に源泉徴収をすればよい、
という事になります。
では、実際の徴収金額はいくらになるのでしょうか?
例)給与(社会保険料等控除後の金額):50万円、扶養親族:0人
この場合、源泉徴収の税率表に照らし合わせた源泉の金額は、29,400円となります。
今月は50万円のうち、30万円を支払ったら、
29,400円×30/50=17,640円を徴収します。
来月残りの20万円を支払ったら、29,400円×20/50=11,760円を徴収します。
ここで注意しなければならない事は、
年末調整の際には未払いの給与も未徴収の所得税も含めて年末調整をしなければならない、という事です。
なので、会社は未払いの給与に係る源泉所得税も翌年1月20日までに国へ納付しなければなりません。
年末調整の際にはお気を付け下さい。