インボイス対応、進んでいますか?
          2023年10月に始まるインボイス制度への対応は進んでいますか?
          適格請求書を発行できるのは、適格請求書発行事業者に限られるため、
          適格請求書発行事業者の登録をしなければ、適格請求書は発行できません。
          
          適格請求書が発行できないという事は、
          消費税の計算において仕入税額控除を行う事ができず、
          取引先にとっては、消費税の負担が増加してしまいます。
          
          一方で、取引先(売上先)が一般消費者のみの場合には、
          一般消費者が適格請求書を必要とする場面はないので、
          適格請求書を交付する必要はありません。
          
          では免税事業者は適格請求書発行事業者の登録について、
          どのようにすれば良いのでしょうか。
          
          免税事業者が事業者登録をする場合には、原則として
          ◎適格請求書発行事業者の登録申請書と、
          ◎消費税課税事業者選択届出書
          を提出する必要があります。
          なぜなら、課税事業者しか適格請求書発行事業者になれないからです。
          また、課税事業者となる事を選択した課税期間の初日から登録を受けるためには、
          その課税期間の初日の前日から起算して、
          1月前の日までに、登録申請書を提出しなければなりません。
          
          例@(原則)
          個人事業者や12月決算法人が 令和6年1月1日 から登録を受ける場合
          ◎消費税課税事業者選択届出書を提出して、課税事業者となります
          ◎適格請求書発行事業者の登録申請を 
          令和5年11月30日までに提出する必要があります
          (※課税事業者となる課税期間の初日=令和6年1月1日の前日
          =令和5年12月31日から起算して1月前の日=令和5年11月30日)
          
          例A(経過措置)
          個人事業者や12月決算法人が 令和5年10月1日 から登録を受ける場合
          ◎適格請求書発行事業者の登録申請を 令和5年3月31日までに提出
           →登録日は令和5年10月1日となります
           →登録日(令和5年10月1日)以降は、
          課税事業者となるため消費税の申告が必要です。
          ※登録日前(令和5年9月30日)までは、免税事業者となります
          ※この場合、消費税課税事業者選択届出書を提出をしなくても、登録を受けた日から課税事業者となる事ができます
          
          ここで大切なポイントは、一旦、適格請求書発行事業者になると、
          基準期間の売上が1,000万円以下になっても、
          登録の効力が失われない限り、
          消費税の課税事業者として消費税の申告が必要という事です。
          
          それでは、一旦、適格請求書発行事業者になったけど、
          免税事業者に戻りたい時は、どうすれば良いのでしょうか。
          次回は、そのあたりをご説明します。
          
          適格請求書発行事業者の登録を受けるのは、事業者の任意です。
          取引の相手方の状況や、インボイス制度に伴う事務負担などを総合的に考えて、
          決めていきましょう。